コラム

なぜ若手人材の採用は難しいのか? ― 採用につながる4つのポイントを解説! ―

近年、若手人材の採用はますます難しくなり、その競争は激化の一途をたどっています。
特に地方はその影響を顕著に受けており、長野県も例外ではありません。
本コラムでは、若手採用における現状や根本的な原因を解説し、それらを踏まえたうえで採用を成功させるための4つのポイントを解説していきます。

若手人材をめぐる背景

では、若手人材の採用を難しくさせている背景にはどういったものがあるのでしょうか?
それには、主に3つの要因が関係しています。

1)若者人口が減少している
若手人材が採用難となっている要因としてまず挙げられるのが、若者の人口そのものが減少していることです。
労働力人口は年々減少しており、総務省統計局が発表した労働力調査によると、25~34歳の労働人口は2013年時点で1239万人でしたが、2023年には1156万人まで減少しています。

※出典:「労働力調査(基本集計)2023年(令和5年)平均結果の概要」

これは少子化の影響が大きく、今後もこの傾向は続くと予想されています。
これに加え、長野県などの地方自治体では、少子高齢化と若者の都市部への流出も影響し、地元企業の人材確保が一層厳しくなっているのです。

2)若者の仕事観の変化
若者の仕事観や価値観が変化していることも、採用の難しさを加速させています。
かつては「安定」や「終身雇用」が重要視されていた時代がありましたが、現在の若者たちは、仕事に対してより柔軟で自由な働き方を求める傾向があります。
ワークライフバランスやフレックスタイム制度などの柔軟な働き方、リモートワークの導入など、新しい働き方が求められるようになり、仕事への「やりがい」や「自己成長」の機会を重視し、企業文化やチームワークにも敏感です。
さらに、企業の社会的な影響力やSDGs(持続可能な開発目標)に対する取り組みも、若手採用の決め手となることが多くなってきています。
このような変化に対応できない企業は、若者にとって魅力的な職場と映らなくなり、より採用を難しくさせているのです。

3)企業側のリソース不足
若手人材の採用が難しいもう1つの大きな要因は、企業側の採用リソースの不足です。
特に中小企業では、採用担当者が少なく、限られた予算の中で採用活動を行わなければならないため、どうしても手間がかかり、採用活動が後回しになりがちです。
面接や選考プロセスの設計、応募者への対応など、採用活動には多くの時間とコストが必要とされ、企業側にとっても大きな負担となります。
また、大企業のように広告宣伝に多額の費用をかけることができるわけではないため、効果的な採用活動を行うことが難しいのが現状です。

若手人材獲得のための戦略

こうした背景のなか、企業は限られた数の若手人材を確保するために他社との競合に打ち勝たなければなりません。
さらには、こうした採用の売り手市場のなかでは、企業側も優秀な人材に選ばれるための戦略が求められるのです。
では、企業側はどのようにして採用活動を進めていけばよいのでしょうか?
ここからは、採用につながる4つのポイントを具体的に解説していきます。

1) 自社の魅力を積極的に発信する
まず重要なのは、自社の魅力を積極的に発信することです。
若手人材は、企業の情報をSNSやインターネットを通じて得ることが一般的です。
企業は、自社の社風や福利厚生、社員の活躍事例など、企業の魅力をあらゆる媒体で発信する必要があります。
例えば、社員インタビューや企業のビジョンを共有することで、若手人材に対して企業の価値観や働きやすさを伝えることができます。
これらは入社後のギャップによる早期離職を防ぐメリットにもなります。

2) 新卒と中途で採用フローを変える
「若手採用」と一言で言っても、新卒採用と中途採用では求められるスキルや経験が異なるため、採用フローを適切に分けることが重要です。
新卒は基本的にポテンシャルを重視した採用となりますが、中途採用は即戦力となる人材を求めることが多いです。
したがって、それぞれのターゲットに合わせた選考プロセスを設計し、効率的かつ効果的に人材を選抜することが求められます。

3) 働きやすい環境を整える
働きやすい環境を提供することも、若手採用には欠かせません。
柔軟な働き方を導入し、職場環境を改善することで、求職者にとって魅力的な企業となることができます。
リモートワークの導入や、フレックスタイム制度、長期休暇制度などの柔軟な働き方を提供することで、若者のニーズに応えましょう。

4) 若手採用に合った手法を採用する
若手採用においては、SNSを活用した採用活動やインターンシップの導入が効果的です。
若者はSNSやオンラインの情報源を活用するため、SNSを使った求人情報の発信は非常に有効な方法であると言えるでしょう。
また、インターンシップや職場体験を通じて、企業と学生が実際に触れ合う機会を提供することも、若手人材の関心を引きやすくなります。

選ばれる企業になるために

若手人材の採用が難しくなっている背景には、人口減少や価値観の変化、企業側のリソース不足などがさまざまな要因が挙げられます。
しかし、採用フローの最適化や、働きやすい環境の提供、さらには自社の魅力を発信していくことで、競争を勝ち抜くことは可能です。
これらのポイントを実行することで、企業は選ばれる存在となり、優秀な若手人材を確保することができるでしょう。

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